残雪の千畳敷カールのバックカントリーな旅!

スノーボードの旅日記

どうも雪バカ田中です。20-21シーズンの旅のお話もこれで最後です。シーズンの〆は一千畳敷カールでのバックカントリーの一人旅でした。これに関してはシーズンイン前から計画を練っておりまして。アイゼンやピッケルを装備したりといろいろ仕込み作業がありました。大変だったけど、いってよかったぜ春の千畳敷カール!

残雪シーズンの千畳敷カールのバックカントリーに行ってきたよ。

今回のブログの舞台は長野県駒ケ根市にある中央アルプス千畳敷カールです。アクセスは中央道駒ヶ根ICから5分の菅の台パーキングより、バスで30分、そこからロープウェイに乗り継いでアクセスします。千畳敷カールは通年を通して人気の観光スポットなので、紅葉やレジャーシーズンの連休はかなり混雑するのですが、自分が行った4月下旬は混雑はそれほどなく、駐車場から千畳敷カールへは1時間程度でした。都内にある田中の家から250km。まぁ日帰りで返ってこれるギリ射程圏内といった感じです。

千畳敷カールとは地形の名称です。ロープウェイ駅の前にガツンと広がるこのワイドな景色がいわゆる千畳敷カール。ここは1時間ほどで登ることができまして、登った先には極楽平というナイスな地名がついています。で、その極楽平の付近にあるとがったお山が宝剣岳。その奥には木曽駒ケ岳という100名山があります。木曽駒ケ岳の標高は2956メートル。

トップの写真はロープウェー駅からの景色なんですが、目の前には山々が連なっていてまるで劇場のような雰囲気です。これだけの景色がガツンと広がっているだけあって、斜面としてはかなりの急で、12月~3月の厳冬期は雪崩の巣と呼ばれるほどなんだそうです。今回は残雪期の4月下旬の晴れた日に日帰りトリップ。この急な坂を登って、奥の木曽駒ケ岳に行きそこを滑走滑り、最後にこの千畳敷カールの脇を滑り降りてくるというバックカントリースノーボードをしてきました。

シーズンの〆!レッツBC

田中がここに行ってみたいと思った理由はシンプル。夏に登山に行ってみて景色がすごくよかったから。千畳敷カールの景色はすごくよかったですね。ここスノーボードで滑ったらどんな感じなんだろー?って思ってました。千畳敷カールはNHKとかの登山特集みたいなテレビにはしょっちゅう出てくるところで、自分も夏に行ってみたんですけれどその景色の虜になりました。で、オレいつかはここ滑ってみたいななんて思ったのでした。

春時期に一応Tバーでスキー場としての運営はするというものの、千畳敷カールは完全に高地にある山岳。しかも急な場所をハイクするので、アイゼンやピッケルが必要とされています。それらを揃え、扱い方を学だりして、いろいろと準備をしてチャレンジきました。で、天気のいいGW前の週末を狙ってレッツバックカントリー!ドキドキした気持ちと、アイゼンピッケルをバックパックに道具を詰めて出発です!

千畳敷カールを登って、奥にある木曽駒ケ岳へ

千畳敷カールのバックカントリーはいくつかメジャーなルートがあるようですが、自分が選んだのは夏山登山でも行ったキソコマルート。まずは千畳敷カールを登って極楽平と言われる場所を目指し、その奥にある木曽駒ケ岳というお山の山頂を目指しました。キソコマは100名山!

出発から一気に急な坂道を登ります。アイゼンをブーツに装着して、ピッケルをもって急坂ハイク!しんどかったー。ロープウェーを下車したら、登山届を記入しして提出。そのあとはボードブーツにアイゼンをつけて、千畳敷カールのハイク開始!開始30分ぐらいからは、滑落の危険が高い八丁坂を上ります。この急坂、結構きつかったですねー。夏場はハシゴの足場が組まれている場所なんですけど、冬はほぼ直登!

千畳敷カールを登り終えたら、その奥にある木曽駒ケ岳へは中岳と言うお山を経由して30分ほどのアップダウン。シンプルにルートの高低差はきついけれど、移動距離や移動時間はそこまでという感じでした。木曽駒ケ岳で軽く休憩をしたら、スノーボードでドロップ!

木曽駒ケ岳山頂では、雪山登山の方が多く休憩していました。その方々の視線を感じながらのドロップ!この一本目。そして、慣れない雪に板が詰まって盛大にコケる!恥ずかしかった~。

ドロップしてからは一人だったのでバコーンと標高差500mを一気に滑りおりました。途中急斜面がありますが、終盤はメローなバーンがあったりでなかなか楽しい。思い返せば、急斜面をハイクして、その後もアップダウンを慣れないアイゼン歩行で移動してからのでっかい1本。この日の4日ぐらい前にそこそこの降雪あったみたいなのですが、それがシットリ気味に溜まっておりまして、なかなかの雪質でございました。雄大な景色の中、誰もいない雪面に飛び込んでいく田中。「そうそう、これがしたかったんだよ!」って心で叫んでいました。

滑り降りたのが↑の写真です。右上のお山が木曽駒ケ岳。そこからバチーンとノンストップ。狙っていた1本とはいえ、雪の感じも難しく、やっぱりDVDに出てくる人のような滑りはできなかったんですけれどね、けれども大満足。登山者が多かった極楽平~木曽駒ケ岳と違って、この場所は自分しかいない静かな世界。

見える壁面のいろんなところについている雪崩痕。めちゃくちゃ静かで贅沢な空気が流れているんですけれど、怖い。とにかく怖い。そしてそこに自分ひとり。超ソーシャルディスタンス。千畳敷カールは雪崩の巣なんて言われているけど、本当にそうなんだなーなんて実感しましたね。ここまで緊張感持ってやってきたので、気を緩めるために樹林帯に移動して長めの休憩としました。ホットコーヒーを飲みながら、でかい山につけた自分の一本ライン(不細工だけど)を眺めるっていう最高の休憩でした。

80分の急坂を登って、シーズンラストラン!

休憩の後は、またアイゼンに履き替えてハイク。80分ほどでした。この80分は結構きつかったですねぇ。その後は最後に千畳敷カールのうえの極楽平にあがって、そこから雪の繋がってる斜面を選んで滑走してロープウェイ駅舎へ。これがシーズンラストランでした。そんな感じで、無事に帰ってくることができました。14:30のロープウェイで下山して、そこからバスで駐車場に戻り、着替えて駐車場を出たのは16:00でした。実際の山での行動時間は4時間40分、移動距離は5km、高低差750mと、数字上ではラクにな行程に見えますが、初めての場所で一人行動。駐車場の自分の車に帰って来たときはグッタリと疲れが出ました。やっぱり緊張していたんだぁなんて思いましたね。

自分は夏に歩行したルートをベースに行動計画を組んだのですが、他にも滑りよさそうでトラックがいっぱいついてる面が別にあったので、次はそっちにも足をのばしてみたいなーなんて思いました。20-21シーズンはここに来たい!と思って、いろいろ準備したのでまずは達成できて満足です。準備が必要な上に急斜面が多い場所なので、人にお勧めできるトリップなのかどうかなかなか難しい場所だよなとは感じましたが、シーズンラストトリップとしては大満足でした。

というわけで、20-21シーズンのお話はこれでおしまいです。オフシーズンにもかかわらず読んでくださってありがとうございました。

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雪バカ田中

雪バカ田中

何者でもないフツーのサラリーマンです。2010年頃よりスノーボードにドハマりしてから、冬期は毎週雪山に通う週末を過ごしています。 1982年、東京生まれ。好きな食べ物は担々麺。

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雪バカ田中

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何者にもなれなかったスノーボード大好きサラリーマンです。数年前よりスノーボードにドハマりしてから、冬期は毎週雪山に通う週末を過ごしています。 1982年生まれ東京在住。

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