ども、雪バカ田中です。いやぁ、雨が降ったり、風が吹いたり、雪が降ったり。季節の変わり目でございますねぇ。そろそろシーズンエンドが見えてきた気がします。さて今回の雪バカ日誌は、バックカントリー(BC)のお話です。平標山(たいらっぴょうさん)のバックカントリーツアーに参加してきました。
季節は春!そして雨!
日本中が高気温に覆われた3月の中旬。グズグズの天気が続いたなか、平標山のバックカントリーツアーに参加してきました。平標山は新潟県の湯沢町と群馬県みなかみ町の境目にある山で、苗場スキー場の向かい側にあるお山です。スキー所がかかる山ではないのですが、首都圏近郊のスノーボーダーとは縁が深い場所にありますね。平標山は100名山ではなくスキー場もかかっていないからか、そのお名前はあまりスノーボーダーには知られていないと思います。かくいう自分も、5年ぐらい前までその名前を知りませんでした。
苗場スキー場の山頂エリアである筍山からは平標山がよく見えまね。初めて平標山を知ったのは苗場スキー場の山頂エリアの景色から、きれいなお椀型の雪山を見つけたのがきっかけでした。おお、あそこきれいな雪山。滑ったら気持ちよさそ~なんて思い、看板を見たら平標山と書いてあったのでした。
それから平標山についてあこがれを持ちまして、夏の登山も3回来ています。いい山なんですよねー。稜線多め、歩いてて飽きないルート。程よいボリューム感。ガイド会社のBCツアーの予約をして、集合場所が平標山の登山口駐車場と来たときは、うれしかったですね~。うわ、あの山を滑るときが来たんだ!って。
ビッグバーンを目指して!4時間半のハイクだぜ!
そんなハイテンションとは裏腹にこの日は悪天候。前日も雨。翌日予報も雨。なんなら当日の夕方も雨予報。そして、到着した集合時間の30分前も雨でした。そして、駐車場にはほかの登山客はなし。こりゃツアーやるのかなぁここまで来て中止なんじゃないかな。いやそれもしょうがない天気だよな、なんて思いながら集合したところ、集合時間には雨がやみまして、何とかスタート。
今回のバックカントリツアーは、リフトのかかるお山ではないのでフルハイク。登山口から雪のついた山をひたすら上ります。平標山の標高は1,984メートル。登山口のある駐車場は標高970メートル地点ですので、およそ1,000メートルをガシガシ登ります。そして、山頂に行ってから滑走して元の場所に戻るというルート。
山頂まではおよそ4時間半。途中にポツポツ降られ、服や荷物が濡れないかと心配になりながら、ハイク。雨雲の中をスノーシューで登っていきます。お昼前ぐらいからは天気も少し回復しまして、ところどころガスが切れてきましたね。
ガスが抜けると、平標山のおなじみの景色苗場スキー場が見えたりしました。登山をする皆様のそれぞれいろんな見方はあると思いますが、山に入っていると自分は疲労よりも、飽きが来るんですよね。似たような景色をずっと歩いてくると徒労感が強くなってきて。だから、ガスの中を歩くのはメンタル的にしんどかったりもします。そんな時に、ガスの切れ間から山の景色が見えるとうれしいんです。
ガスが切れて時折見える山の景色もこの日は激レアなので非常に景色を感じました。いつ降られるかわからない緊張感と、時折見える山の景色の爽快感。自分にはどうしようもできない天気のアップダウンを感じると、自然の中にいるわ~なんて感じました。
そして山頂へ。ラッキーボーイ田中です。
4時間半ほどハイクをして山頂に着いた頃には、ちょうど雲の切れ間に入りまして、まさかの太陽様のお目見え!最高にテンション上がりました!
頑張って登ってきた価値があったなあ!なんて嬉しかったですね。平標山と言えば、この景色。奥の千ノ倉山に続くこの広大な尾根道!ここは山旅感を感じられる素晴らしい場所ですよね~。夏の登山でもここを歩くために登山するっていうね。
この日はあいにくの天気でしたが、雪あるシーズンでもここに立てたのは感謝ですよね。ガイド様にも感謝。ほかのお客さんにも感謝。
BCってクソほど金がかかる遊びです。ビーコンなどのアバランチギア、スノーシューに、スキーポール。使い勝手のいいザック。どれも日常生活には不必要で一般的なスノーボーダーでも持っている人が少ないモノたちなのに、一個一個が数万円。とても高いです。けれど、自分の立ってみたい場所いつかは行ってみたい場所に行くためにはどれも必要不可欠なんですよね。
って、そんな話をガイドさんにしたら「そして一番必要なのは、スキルです。」といういわれました。はい。これからも謙虚に精進します。
ふえぇ。春のストップスノーよ
4時間半のハイクの後に、ついに山頂からの滑走です。いやー、ついに滑れるか~!なんて気合を入れて滑りだしたものの、かなりガッチリなストップスノー。春のバックカントリーの苦い部分ですよね~。フキノトウかな。
どうやらこの日は下界は雨でも山頂2000メートル付近は湿雪が積もった用で、古い汚れた雪と湿雪のまだら模様。こういう雪はスキー場じゃないヤツ。そして、調子に乗ると板をつかまれて前転。前転すると重いザックが自分に襲い掛かって来るヤツ。
とはいえ、歩いて下山するよりはだいぶ快適。それに、いつかは来てみたいと思っていた場所に板を履いて立てているだけでも幸せでしたわ。
こうして、春のバックカントリーツアーを楽しんだのでした。
ルート的にも充実感があったのですが、この日は雨雲のご機嫌を伺いながら、体は濡れないように気を付けながらと、ハイク時間以上にタフなBCツアーでした。朝早くに集まって、そのあとにたっぷり歩いて滑走。その後少し登り返したら山道をツリーランしてできる限り移動距離を稼ぎ、滑るのが難しくなったら徒歩に切り替えて出発起点に帰着。ツアーの終了です。
ツアー終了後の風車上では雨がシトシト降っていて旅の余韻を感じながらせかせかとお着換え。雨の三国街道を走り帰路につきました。緊張感もあったし、帰りの関越では記憶があまりありません。
楽しかったというよりは、達成感ですね。旅をきっかけに見分が広がり、さらに旅してみたい場所ができ、そしてそこに行ってみる。そんな旅の楽しさを十分に味わうことができて、満足の行く1日でございました。
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