どうも!雪バカ田中です。ゲレンデコンディションで一喜一憂する日々が続いています。雪がなかなか降らないシーズンです。うーんモヤモヤ。
というわけで、今回は滑りに行ったお話ではなくピステンのお話をしたいと思います。一般スノーボーダーのちょっとした戯言ではございますが、よかったらどうぞです。
ピステンバーン!!たまらないよね。
ピステンバーン。それは、上の写真のようにあさイチのスキー場にあらわわれる、神々しい世界・・・。スキー場の圧雪車がきれいにしたコースのことです。グルーミングバーンとかコーデュロイバーンとも呼ばれています。で、ピステンバーンがなぜありがたいかといえば、理由は超シンプル。滑りやすいからです。平らできれいな雪面はスノーボードが超楽しいの。滑るのが楽しいって、これ以上の理由はないでしょ。
デコボコがないので、先のことを考えずにターンができる幸せ。そして、ターン弧を雪面に刻むあの快感。縦じまののバーンに自分の滑走ラインを横につけるというは、まさしく中島みゆきの「糸」ですよー!縦の溝はピステン、横の溝は私!あーたまらないんすよね。ピステン滑り。
固いピステンバーンでかっ飛ばしているときにミスって吹っ飛ぶと、ピステンのデコボコによる摩擦で尻がアチッアチッってなるのですが、それもまた幸せだったりします。
で、ピステンってなんなの?
で、ここで出てくるピステンという言葉。語源をたどると圧雪車の車種であるピステンブーリーからきているようです。あの縦じまの素晴らしいバーンは圧雪車が作っています。なので本来ならばバーンのことはグルーミングやコーデュロイというのが正しい表現のご様子。でも、ピステンと呼ぶほうが語感もいいし、気取ってなくて個人的には好きです。
で、圧雪車。その名の通り、スキー場のバーンを圧接してきれいにしてしてくれる車。ゴツい見た目はまさしく「キングオブはたらくくるま」。その役割もスノーボーダーにとってはありがたくあるわけで、「神々の乗りし車」もしくは、「はたらくくるま界の冬の王」と言っても過言ではないと思います。そんな、ピステンの役割の一つに、固くなった雪を砕き、滑りやすいものにするということ。
はい!お気づきの方もいると思いますが、今年のような暖冬シーズン。狙うならばピステンバーンでしょ!ってわけですよ。ピステンバーンは雪が降らなくてもできるわけですからね。前日の気温が高くて、雪面がカチコチになっても、神々の乗りし車が雪面を砕き柔らかくし、整えてくれるわけですよ。そう。だから、パウダーが難しいならば狙うのはピステン!
ちなみにピステンにチョイ新雪がかかったバーンってのもかなり気持ちがいいものです。なので、今日はリセットかかるほど降ってないなーなんていうときは、みんなが集まる非圧雪ゾーンに行くのではなく、あえてのピステン狙い。こんなチョイスも、実は大アリなんですよね。
あと、自分は春の天神平でザラメ気味のピステンというのを味わったことあるのですが、あれはとっても気持ちがいいもんでした。(うわー、こんな話をしながら酒を飲みたい。)
ピステンバーンの売り切れは速い。
このピステンバーンもパウダーと一緒で一日中滑れるわけではないんですよね。当然にみんなが滑ればすぐになくなっちゃう。売り切れは速いです。特にスピードがでる中斜面・急斜面ではスキーヤーがショートターンを刻むために荒れやすく、売り切れは談斜面よりも早いです。
というわけで、朝にスキー場に入ったら、とりあえず1本、足慣らしに暖斜面とか迂回コースでまったりとかはやってはいけないのです。まず目指す、幅が広めで斜面の傾きが少ないワイドバーン!まずは、そこで奇声を上げるべきなのです。で、それは19-20シーズンの状況下のこの超暖冬でもできちゃうわけですよ。(まぁ、本当はビシっと冷えてて降雪直後のほうが気持ちいいんだけど)
ピステン。それは早起きのご褒美。
ピステンは質にこだわらなければどこのスキー場であるわけで。朝早起きして頑張れば、いつでも滑れるというものでもあるのです。これがパウダーと違って嬉しいところ。で、そういう目線で考えてみると、また違ったスキー場選びができるかなと思います。
標高が高く、日中でも気温が低く保たれていて、ワイドめなコースを多く持つスキー場なんかが楽しめますね。広くて中斜面のバーン。それが何本かあるようなスキー場は人が散るのでピステンを長く滑っていられるわけです。で、できればそのいいバーンだけをキビキビ回せるリフトが設置されているとさらにグッド。そう考えてみると、オグナホタカや湯ノ丸なんかは、そういう遊び方にはぴったりですね。あとは田代とかも。
それにファミゲレもあなどれない。ファミリーしかいないスキー場の中級者コースは、昼までピステンが残っていることがあります。でも、人がいないローカルすぎるところ行くと、逆にピステンのかかりが雑だったりとかするんでその辺の塩梅は難しかったりもします。
そんなゲレンデコンディションについてを語ってみました。
今回の雪バカ日誌はだれに向かって話しているわけでもない、ピステン小話をお送りしました。
スキー場近くの宿に泊まると、夜明け前に「ピー!ピー!ガシャー」っていう圧雪車の作業音が聞こえきて起こされることがあるわけですが、ピステン様のありがたさを知っているとあれは「神のさえずり」だと思えてきたりもしますよね。
そして、夜遅くや夜明け前から作業してくれるスキー場の人、いつもありがとうございます。以上、雪バカ田中がお送りいたしました。
関連エントリ:
2021/2/10 文章を修正しました。
2024/5/7 文章を修正しました。
No,
いつも楽しみに読ませていただいてます。
個人的にはエコーバレーのピステンがベストだと思います。
ほとんど人工雪ですが広い平バーンが広がっており、ピステンがなくなっても12時くらいまで勘違いバーンが楽しめます。
先が四角いスノーボードが半数占める異様な環境ですが関東からも近く、ぜひ田中さんにレポートしていただきたいスキー場です。
>kyami様
コメントありがとうございます。
エコーバレーはカービング派には人気ですよね。いつか行ってみたいなぁ。二つの意味でガチガチっぽいので躊躇しちゃいます。
いやー、いいですねピステバーン
ちょうど先週末に行った尾瀬岩鞍。
急めな圧雪斜面でかかるGが心地良かったですわ
もうFishをしまいたくなる今シーズン、
ナイター前にピステかける所を狙ってみたい所存です。
例としては、ノルン、神立、尾瀬岩鞍などでしょうかね。
まあ雪が降ってくれるに越した事はないですがね…
>がはく様
コメントありがとうございます。尾瀬岩鞍行ったんすか!いいなぁ。
今シーズンはパウダーボードの起用が難しいですよね。ブッシュあること前提で行かないといけないし。
放射冷却でキリッと冷えて天気は快晴のピステンは最高ですよね。それがファーストなら言う事無しです。パウダーもそうですが、後でトラック見ると、それぞれの性格が分かるという(笑)。
競技で無い限りフリーライディングですね。
>oz様
コメントありがとうございます。そうですよねー。ぱきっと冷えた、だれもいないグルーミング。たまらんすよね。
トラック見ると確かに性格出ますよね。ターンの間のエッジの切り返し部分がキレイに決まっているのを確認して、ニヤけたりねー。